海原友明の消防団改革のすすめ

消防団を取り巻く問題の中でまずすべきことは「操法大会の廃止」です。この大会があることによって苦しんでいる全国各地の実態や私の思いを紹介します。

長野県下伊那郡 喬木村

 喬木村(たかぎむら)にて令和元年6月 15 日に行われた第2回喬木村議会定例会では、消防団員確保等の課題や、今後の喬木村消防団の在り方について議論されました。

喬木村は操法大会を中止した「辰野町」「箕輪町」の近隣にあり、このあたりの影響などについても質疑がされています。

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 令和元年第2回喬木村議会定例会会議録 

http://www.vill.takagi.nagano.jp/docsGikai/2020052000108/files/r106teireikaigijirokuippannsitumonn.pdf

ー議員ー

消防団員確保について、質問をします。
まずはじめに、団員減少についてですが、この問題は当村のみならず、全国規模の課題だとは思いますが、当村としての要因をどのようにとらえているか、お伺いをいたします。

 

ー総務課長ー

団員の減少、なり手不足の要因につきましては、社会的要因や若者の考え方の変化等があると考えております。

具体的にいくつか申し上げますと、まず、村全体の人口減少と高齢化に伴い、入団対象となる適齢者人口の減少が挙げられます。また、日曜日等の休日や夜間といった消防団の訓練活動時間帯が勤務の時間にあたるといった、働き方を要因とするものが挙げられます。

住民の地域社会への帰属意識変化による地域活動への関心低下を要因とするものも挙げられます。

休日や夜間に行う訓練など、消防団活動への負担感もあります。 さらに、子どもを消防団へ入団させることに対する親世代の意識変化等も、その要因と考えているところであります。

 

ー議員ー

なり手不足というよりは、対象年齢における対象者の減少、私どもの現役の頃も感じてはいましたけれども、現在の状況はその比ではありません

対象者の分母が激減している上に、多様化してきた職業構成からしても、現実を受け止めまして、皆が協働していく組織づくりが必要だと感じます。

自治組織においても、消防に限らず、多方面にわたりなり手不足、人員不足の状況は否めない事実ではありますが、地域との協働で消防の組織づくりの必要性を感じておりますが、村としてどのように考えているか、お伺いをいたします。

 

ー村長ー

消防団のなり手不足の問題につきましては、ご承知のとおり、深刻な問題となっております。

33 歳までの基本団員が地区内にいなくなってしまったという加々須地区、大島地区に昨年度から、また、同様に寺の前地区につきましては、今年度から地域内の火災出動を任務として、かつて消防団活動の経験のある方を任命する機能別地域団員を配置をしているところでございます。

基本団員対象年齢の方がいる地区においても、なり手不足は深刻となっております。

団の方では、毎年対象者を把握しまして、各班ごとに勧誘活動を行っていただいておりますけれども、対象者がどの地域でも減少していることに加えまして、ご家族の理解が得られず、ご本人に会えないというケースがあるなど、厳しい状況となっておりまして、団員のみの勧誘ではもう限界に達してきているというふうに認識をしております。

現在、それぞれの区会、自治会におかれまして、交付金や補助金の支給をいただくなど、消防団に格別のご協力をいただきまして、ほんとに改めて感謝を申し上げたいというふうに思っておりますが、併せて、団員確保の観点からもご協力をいただきたいなというふうに思っているところでございます。

 

ー議員ー

さて、消防団の活動の中で恒例となっております操法の訓練が始まっております。今年も6月 23 日に村の大会が行われます。

そうした中、新聞報道でも上げられましたが、辰野町消防団が、町の大会の中止を決定をいたしました。そうした動きが、飯伊消防協会や県下各地の消防団への影響がどのように出ているのか、お伺いをいたします。

 

総務課長

南信州地域振興局にあります飯伊消防協会の事務局に確認をしたところ、協会としては、特段の影響は感じてないとのことでした。

また村の消防団においては、影響を感じた場面はありませんでしたが、消防団活動について、改めて見つめ直す機会にはなっているなと感じております。

 

ー議員ー

今のところ、活動に影響が出ていないものというふうにとらえております。

しかしながら、操法への取り組みが確かに団員への負担になっていることは、私も、自身の経験からしても理解をしております。

そこで、喬木村消防団並びに喬木村として、今後の操法大会に向けた考え方をどのようにお考えかをお伺いをいたします。

 

総務課長

辰野町消防団において操法大会を実施しない旨の新聞報道がありました2月5日の後、2月 18 日に開催しました消防委員会において、この件について、村それから消防団のあり方について、意見交換を行っております。

結論から申しますと、喬木村消防団では、操法大会は継続して開催していくこととなったところであります。

しかし、操法大会を中止した背景にある団員の負担軽減に関しては、団活動を担う若者が活動しやすい環境づくりの必要性という観点で、喬木村においても同様の課題があるなと認識はしております。

当時の新聞報道によりますと、長時間にわたる、また長期間の訓練が課題となっていましたので、各班の自主性を尊重しながらも、団全体で訓練の方法に工夫を加える等することで対応していきたいと思っております。

 

ー議員ー

操法大会につきましては、辰野町の決断は、ある意味、操法に対する疑問を唱える今の若い世代のみならず、経験をしてまいりました我々の世代へも一石を投じたものと感じております。

操法は、機関の操作技術の向上のための基礎となるばかりではなく、安全確保や有事の際の指揮命令系の根幹となるものと、私はとらえております。

有事の際に、個人としての役割、そして団体としての一連の活動が迅速かつ安全に行われるためには、操法という訓練を通じて養われていくものだと思っておるところであります。

そうした操法の意義を、団員のみならず住民の皆さんにも充分理解をしていただく必要があると考えますが、村としてどのようにお考えか、お伺いをいたします。

 

ー村長ー

ご指摘をいただきましたとおり、操法訓練というのは、消防団活動にとって根幹となる消火機関に対する操作熟練に不可欠なものであるとともに、一連の操作におきまして、規律、指揮系統等、消防団員が身につける行動動作が身につくこと。効率よく消火活動にあたるためには、必須のものだというふうには認識しておりますし、何よりも消火活動を安全に行うため、事故を防ぐためにも、機械の習熟度を上げるということは必要だというふうに思っています。

これら重要な操作等の習熟のために訓練された技術は、実際の火災現場におきましてその成果を示すこととなりますが、そうした場面というのは、実はそんなに頻繁に起きるものではないというふうに思っております。そのため、一般の住民の方には、操法の意義というのが伝わりにくい側面もあるのかなというふうには感じております。

消防技術の向上と士気を高めることを目的に開催をいたします操法大会につきましては、これらの訓練の成果をぜひ村の皆様にごらんをいただいたり、情報誌やいちごチャンネルで大会の様子等をお知らせすることで、広く一般の方々に、この消防団は何をやっているんだという活動の意義を伝えていきたいというふうに思っているとろでございます。 

 

ー議員ー

私も操法の重要性また大切さは、身をもって痛感しておるところでありますので、今後とも大切な訓練の一つだというふうに感じております。

操法大会が必要だとか、必要でないという論議は全国的にも広がっておりますし、辰野町の判断の可否につきましては、実際のところ、判断が難しいというふうに感じております。時間の経過とともに判断されるものとは思います。

操法大会自身は、消防団自身の判断に任せたいところではありますが、私個人的には、時代に合った方法、手法があってよいものと思いますし、喬木村独自の方法があってもよいと考えます。所期の目的を逸脱しない判断に期待をするところであります。

 

 

県内屈指のイチゴの産地である喬木村は、いちご狩りをはじめ、甘酸っぱいブルーベリーを満喫できるブルーベリー狩り、真っ赤に実ったりんごをりんごの樹1本から全て収穫できるりんごの樹オーナー園など、四季を通して果物狩りを楽しむことができ、くりん草園、阿島の大藤、しだれ桜など、美しい花々に囲まれた自然との共存が魅力の村です

喬木村のご紹介 | 喬木村

 

 

喬木村消防団の情報はこちら

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