海原友明の消防団改革のすすめ

消防団を取り巻く問題の中でまずすべきことは「操法大会の廃止」です。この大会があることによって苦しんでいる全国各地の実態や私の思いを紹介します。

佐賀県 伊万里市

佐賀県伊万里市の令和3年第2回定例会(6月) では、現在の消防団の様々な問題に対し、時代にあったより良い消防団の体制づくりに向けた提言をされています。

今後、アンケート等によって消防団の末端の団員の意見をしっかり吸い上げ、伊万里市消防団の更なる改革が進むことを願います。

 

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伊万里市の市議会だより第78号(令和3年8月)に掲載された令和3年第2回定例会(6月)の質疑応答(12ページ)

https://www.city.imari.saga.jp/secure/5439/%E5%B8%82%E8%AD%B0%E4%BC%9A%E3%81%A0%E3%82%88%E3%82%8A%E7%AC%AC78%E5%8F%B7.pdf

 質問(議員)

 近年の改善点は。


答弁(理事)

 報酬等が個人口座振込に、分団への運営交付金を団員一人当たり倍額の4千円に、条例定数を見直し削減、消防装備を充実の4点。



質問(議員)

 本市は地方交付税算入額から見ても更なる定員削減が必要ではないか。削減数の根拠は。


答弁(理事)

 各分団に地域の実情や、今後5年間を見据え、体制の維持可能な団員数を再考していただいた結果。

 


質問(議員)

 新入団員の勧誘時に虚偽はないか、後任を探さないと辞められない問題はないか。また退職報償金は全額が本人に渡っているか。


答弁(理事)

 引き留めや無理強い等があれば当然是正の指示をしていく。退職報償金は個人の口座に全額支給。

 


質問(議員)

 団員の負担軽減のため行事等の見直しが必要ではないか。夏の訓練等は春か秋に、来賓は紹介のみ、団長と市長の訓示で充分。年末警戒は時間短縮の継続を。最大の負担であるポンプ操法大会の廃止を。もしくは市全体からの志願制はどうか。


答弁(理事)

 行事の見直し等については消防団と協議を図り検討する。ポンプ操法大会は訓練として有効だが、全国でも過剰な負担との批判がある。市内でも10年間でケガが4件。市の大会は開催可否を含めた決定権が市にあるが、県の大会は4市町構成される松浦地区消防協会の輪番制で、市独自で出場の可否等を決定できないのが実情

 


質問(議員)

 団員の声を聴くためにアンケートの実施(退団時も)と相談窓口の設置が必要ではないか。


答弁(理事)

 アンケートで団員の貴重なご意見等を集約できれば消防団運営に反映できると考える。相談窓口についても前向きに協議を進める。

 


質問(議員)

 消防団への市長の想いは。


回答(市長)

 消防団活動に心から感謝と敬意を表する。今回の提案は消防団の中で充分に協議と検討をお願いしたい。アンケートをされるとなれば、消防調整課に支援させたい。

 

 

伊万里市の市議会議事録は動画での公開となっているため、そちらを紹介します。

www.youtube.com

令和3年第2回定例会(6月)

1.時代にあった「消防団」へ (1:06:56) 
(1)最高責任者の確認(5:20~)
(2)近年の改善点(7:10~)
(3)コンプライアンスとハラスメント対策(9:40~)
(4)報酬および手当(10:28~)
(5)定員を減らすべきではないか(19:15~)
(6)入退団時の問題(24:10~)
(7)行事や操法大会の見直し(37:00~)
(8)イメージアップを図る(46:35~)
(9)消防団員の意見を聴く(52:20~)
(10)相談窓口の設置(54:00~)
(11)市長の想い(56:25~)

 

議員さんの冒頭の発言を紹介させていただきます

(一部省略)

 TwitterなどSNSの普及により消防団に対する不満などが書き込まれ、特にこの一年はコロナ禍での訓練や飲酒を伴う懇親会が実施されることへの批判や参加が同調圧力の中、反強制的であることに対してパワハラではないか、アルコールハラスメントではないかという批判もみられました。

 伊万里市の消防団員の方からはコロナ禍での訓練について、看護や介護従事者への配慮が感じられない、訓練への参加を拒否できない空気があると、悲痛な相談が私のところにも届いております。

 また全国ポンプ操法大会の中止の発表が去年の中止発表より約一か月遅れたことにより、各自治体も参加不参加の判断ができず、一部訓練が開始された消防団もあったようで主催者の考え方や判断が遅い、という批判がありました。

 このように近年、全国で表面化している消防団についての諸課題が伊万里市でも起きていないかを確認しながら、時代にあったより良い消防団の体制づくりに向けて提案できるよう前向きて建設的な質問にしていきたいと思います。

 

質疑の中で、議員さんは地元の消防団員の声を上げながら現在の消防団の課題、そしてこれからの消防団の在り方を提言しています。そして、もっと団員の声を拾い上げ、議論をしてほしいと訴えています。

こういった行動が、地域そして消防団幹部を動かし、より良い消防団へと変わり、地域防災力の維持、発展につながっていくものと考えます。

 

 

思っているだけでは何も変わらない。
あなたの一歩が現実を動かし未来を変える。

 

 

伊万里市消防団の情報はこちら

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