海原友明の消防団改革のすすめ

消防団を取り巻く問題の中でまずすべきことは「操法大会の廃止」です。この大会があることによって苦しんでいる全国各地の実態や私の思いを紹介します。

長野県 上田市

上田市の令和3年9月定例会では、消防団の操法大会については思い切った見直しを進め、団員の負担軽減を行い、消防団員の減少傾向に歯止めをかけるとともに、イメージを一新させ、市民の安全、安心な生活を守る期待に応えるべきと訴えています。市長や消防部長は検討が必要なことを認識しており今後の対応が期待されます。

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上田市  令和3年9月定例会(第3回)  09月07日 一般質問

https://ssp.kaigiroku.net/tenant/ueda/SpMinuteView.html?council_id=180&schedule_id=4&minute_id=268&is_search=true

-議員-

次に、消防団活動の改善について伺います。消防団員の皆さんは、毎年ポンプ操法大会に向けて1か月以上にわたり、午前5時から早朝訓練を重ねられ、大会へ向けて熱心に取り組まれております。今後、消防団活動の出動要請は、異常気象等によりさらに増えることが想定されます。そこで、消防団員の負担軽減と加入促進等に向けた取組について伺ってまいります。
 ポンプ操法大会は、規律から始まり、時間、制度等が点数化され、どちらかといえば競技志向が大変強い傾向にあります。競技志向が強いということは、団員の意欲や結束力をより強固にする効果もある半面、高齢団員が増加したことで、より負担を強いられる結果ともなっています。ポンプ操法大会は、伝統ある消防団活動であり、今まで全国大会優勝を目指して努力を傾注してこられた経緯もございます。こうした活動が消防団員を鼓舞し、成果を上げてきたことも認識しております。しかし、団員が大幅に減少する中で、今後はどうあるべきかを議論し、方針を決める大切な時期を迎えていることも事実であります。大会で参加される団員の負担が大きいとされるポンプ操法大会は、義務から任意参加への選択制の導入が可能かどうか伺います。また、国のポンプ操法大会に対する考え方に変化はあるのか伺います。
 次に、ポンプ操法大会が任意性となった場合の不参加団の対応について伺います。訓練は、団員の負担軽減を目的に、早朝訓練を回避し、災害現場で必要な基本的な技術の向上を図り、短期間で行う必要があります。実施方針を決定するのは消防団ですが、目指すところは団員の負担軽減であり、新規団員の加入促進であります。思い切った見直しを進め、消防団員の減少傾向に歯止めをかけるとともに、消防団の魅力を見える化し、イメージを一新させ、市民の安全、安心な生活を守る期待に応えるべきと考えますが、市長の見解を伺いまして、第3問といたします。

 

-消防部長-

 消防団活動における改善についてでございますが、消防団員は各地域において、ポンプ操法及びラッパ吹奏大会に向け、毎年1か月以上、早朝または夜間、休日を利用して訓練を重ね、大会に出場しております。
 ポンプ操法訓練は、指揮者の指揮命令に従って、各操作員が行動するための規律や消火方法などの消防の基礎を学ぶための訓練でありますが、大会では規律や標的を落とすまでの時間等を採点することから、競技性の高いものとなっております。
 令和3年8月18日付で総務省消防庁から、消防団員の処遇改善等に関する検討会の報告書が公表され、その中では、操法は、団員が火災現場の最前線で安全に活動するために重要であるという意見がある一方、訓練が負担になっているという意見もあり、消防技術の習得といった操法本来の意義を徹底して訓練を行うことが望ましいと報告されております。大会につきましては、実際の災害に合わせた装備や内容による実施や、出動隊を輪番制にすることによる訓練の負担軽減、また順位をつけない発表会形式など、過度な競技性を抑止するなどの手法が例示されており、大会本来の目的を踏まえ、各主催者において点検や随時の見直しを行うこととされております。
 このことから、操法大会の主催者である公益財団法人日本消防協会においても見直す方向が示されており、地方大会においても同様に検討するように示されております
 また、昨年度、長野県消防協会が行いました操法大会についてのアンケートにおきましても、開催方法について賛否両論ございましたことから、これらの見直しの方向性を注視しながら、上田大会の主催者である上田市消防団と大会の開催方法について協議してまいります。

 

-市長-

 思い切った見直しによる消防団の負担軽減を行い、団員の減少傾向に歯止めをかけることが必要ではないかというご意見をいただきました。消防団員の負担軽減と技術力の向上を図るための訓練方法については、議員ご指摘のとおり、検討が必要だと思っております。ポンプ操法は、基本操作の習得のために必要であると私も理解しております。私もかつて議員時代にポンプ操法大会、その当時は水を出さないいわゆる空操法でございましたけれども、おさめの後のホースの収納巻、これが大変きつかったことを思い出しております。しかし、自動車ポンプの2番員、3番員、指揮者を経験させていただきました。その意味でも操法の基本操作というのは必要であるというふうに思います。
 また、大会に向けた過度な訓練が団員の大きな負担となり、その確保に影響を及ぼすことにならないよう、そのこともそういう意味では視野に入れた大会の開催が必要になってくるものと考えております。
 団員一人一人が地域防災力の向上につながる技術を習得するとともに、団員の負担が軽減するよう、訓練の全体的な組み立てから検討する必要があるものと考えております。この点も含めまして、今後消防団と協議をしてまいりますので、よろしくお願いいたします。

 

 

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