海原友明の消防団改革のすすめ

消防団を取り巻く問題の中でまずすべきことは「操法大会の廃止」です。この大会があることによって苦しんでいる全国各地の実態や私の思いを紹介します。

長野県議会

令和4年6月の長野県 定例会危機管理建設委員会では、操法大会は重箱の隅をつつくような減点方式の競技であり、実際の火事のときに、こんなことまでする必要があるのか。操法大会の在り方自体を考え直すべきではないかと質疑されています。

 

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令和 4年 6月定例会危機管理建設委員会−06月29日-01号

-委員-

 それでは、私からも少し質問したいと思います。
 まず、資料2の消防ポンプ操法大会、3年ぶりの大会の開催ということで、大変喜ばしいとは思うんですけれども、ただネットとかでいろんなところを見ますと、このコロナの関係で中止になって、この間、改めてポンプ操法大会の在り方というものが問われている記事が多く、前から言われていることですけれども、このポンプ操法大会に出るために、また勝つというか、上位に行くために訓練というのは非常に大きな負担になっていて、この在り方というのを考え直さなきゃいけないのではないかということだそうです。それで、私も何回かポンプ操法大会に応援に出ているんですけれども、まるで体操競技のように、重箱の隅をつつくような失敗というか、そういうところで減点方式でやって、競っていくところが、実際の火事のときに、こんなことまでする必要があるのかなと思いました。ただ本当に競技のための競技であったと感じているんで、改めてこのポンプ操法大会の在り方自体を考え直すということはありませんか。

 

-消防課長-
 ポンプ操法大会の在り方についての御質問でございます。
 委員御指摘のとおり、ポンプ操法大会は、コロナの関係で中止になって、私もネット上等でかなり批判的な御意見がたくさん出ているのは承知をしております。そういうこともありまして、県の消防協会のほうでもこのポンプ操法大会の在り方、開催の方法については随分検討してまいりました。その結果、できるだけ団員の負担にならないような形で行おうということで、これは県大会でございますけれども、例えばセレモニー的な開閉会式の短縮でありますとか、あるいは開催時期をもう少し涼しい時期にずらすとか、そういうことを検討させていただいたり、ポンプ操法大会の採点方式等については、日本消防協会で基本的なものをつくっておりますので、そういった儀礼的といいますか、本当に現場でこういったことが活用できるのかといった批判があるのは承知をしておりまして、今年度から少し内容、審査の見直しをかけたりをしております

 ただ、操法大会の本来の趣旨といいますか、現場で規律を保って活動できるかとか、あるいはアクシデントが起きたときにどのように対応するかと、そういった現場での判断力を養う部分もございますので、一定の形の中での競技といいますか、操法というのはやむを得ないかなとは思っております。

 県の消防協会の中でも、かなり今回の開催に当たっては議論ございました。本当に行っていいのかどうかということで検討をおこないましたが、ここ2年開催しておりませんので操法の技術が、このまま開催しないままでいきますと途絶えてしまう、本当にきちんと伝承されないのではないか危惧もございまして、今回こういった形で開催をさせていただくということになりました。ポンプ操法大会の在り方、あるいは訓練の在り方、その関係で御家族の方々に御負担をおかけしていると、そういうことも我々重々承知をしておりますので、そういったことを常に心に置いて、意を用いて操法大会の開催の在り方ですとか、今後の見解といいますか、そういうことは考えてまいりたいと思います。よろしくお願いします。


-委員-

 分かりました。私は決してこれをもうやめたほうがいいという考えではなくて、 やはりいざ火事が起きたときに戸惑わないように速やかに消火活動に移れるように、常に訓練していただいて、その動議づけのためにもこういう大会があって、技術を争うことがあっていいとは思いますが、ただ消防団の役目というのは火事ばかりではなくて、災害のときの例えば救助とか、捜索とかというものがあるので、そういうものも何か織り交ぜて、競技したらいいんじゃないかなと思います。
 これは突拍子もないことを言うようですけれども、私、ドローンが好きなものですから、各分団に1台ずつドローンを配置して、それで捜索のときにそのドローンを活用してもらうと。それでドローンの操作方法を競技してもらえば、若者たちは喜んでやるんじゃないかなと思っていますんで、その辺のところも少し考えていただければと思います。

-中略-

 自分も若い頃というか、消防をやっていて、操法を一生懸命やった口なんですけれども、今、思い起こせば家族に迷惑をかけたなとか、そんなことは本当に思っておりますし、家族に聞くと、あんなの意味があったのか、そんなことも言われたりもしますが、でも、消防の基本的な操作という部分は、そこでしっかり身についたというのもありますし、また世代を超えた仲間が、同じことをやることでチームワーク等も生まれて、地域の絆みたいなものも生まれ、単純にいい悪いというのが簡単に評価できるものじゃないと思います。ぜひ、こういった機会というのは減っていく一方かなとも思いますので、大事にしていただきたいなと思いますので、大会もやる、やらないとかというのも難しい判断はあるんですけれども、ぜひやるところに関しては、しっかり応援をしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

 

競技としての操法を極め、勝つことに夢中になる消防団幹部、それを褒めたたえるお偉いさん達。大人の部活と称し絆が深まったと喜んでいる影で、家族や仕事や自分の時間を犠牲にしてまでやることなのかと、不満を募らせていく末端の団員達。辞めていく者、周りに愚痴を漏らす者、自分の子供にはやらせたくないと思う者が、年々増えていく現状で、今までと同じことを繰り返すだけの消防団に未来は無い。

 

 

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「全国消防操法大会の廃止」
https://www.change.org/Stop_SohoTaikai
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